- 2026年7月2日
- 2026年7月3日
睡眠時無呼吸症候群を薬で治せる?

睡眠時無呼吸症候群においてマスクで空気を送り込む従来の標準治療(CPAP)は効果が高い反面、器具の装着感になじめず断念してしまう患者が少なくありません。そんな中、開発されている新薬「AD109」についての研究を今回は紹介します。
この薬は神経に働きかけて睡眠中の上気道筋を活性化させる「アトモキセチン(75mg)」と、筋肉の弛緩を抑えて緊張を保つ抗ムスカリン薬「アロキシブチニン(2.5mg)」を組み合わせた配合剤です。本来はADHD(注意欠如多動症)に適応があるアトモキセチンが、睡眠時無呼吸症候群に有効であるという点が興味深いところです。
臨床試験ではCPAP治療が使えない軽症から重症の患者約600人を対象に効果が検証されました。半年間の服用で睡眠中の気道閉鎖の回数が減少し、酸素不足も大きく改善しました。
口の渇きや不眠などの副作用で約2割が中断した課題はあるものの、重い器具なしで睡眠の質を改善できる待望の新薬として高い注目を集めています。
