- 2026年9月1日
採血前に朝食を抜く必要はあるのか?

病院などで採血がある日に朝食を食べないように指示されることがしばしばあります。しかし、長い待ち時間にお腹が減ってクラクラしてしまったという方も多いのではないでしょうか。実はコレステロールや中性脂肪を調べる検査においては、必ずしも絶食する必要はないということが最近分かってきました。
大規模なデータを検証した結果、食後の中性脂肪の上昇はわずか26 mg/dL程度、総コレステロールや悪玉(LDL)コレステロールの低下も約8 mg/dL程度と、診断に影響を与えるほど大きな差ではないことが明らかになりました。善玉(HDL)コレステロールに至っては、食事の有無による変化はほとんど見られませんでした。
心筋梗塞や脳卒中などの血管病変のリスクを予測する精度において、食後採血は空腹時採血と変わらないということが分かっています。人間は一日の大半を食後の状態で過ごしています。そのため、普段通り食事をとった状態で測る方が日常生活における血管への負担を正しく反映しているともいえます。
ただし、中性脂肪の値が極めて高い方や、特定の脂質異常症の精密検査、あるいは血糖値など絶食が必須となる他の検査を同時に行う場合は、空腹時の採血が指示されます。検査前に絶食が必要かどうかについては必ず主治医や医療機関に確認しましょう。
https://academic.oup.com/eurheartj/article/37/25/1944/1749006
