• 2026年2月26日

うつ病で療養しているときの注意点

うつ病の治療において休養は不可欠ですが、うつ病患者は思考の柔軟性が損なわれているため、オンとオフの切り替えがうまくできず、自宅療養を指示されても心が安まりにくいという特徴があります。休むこと自体が治療であるという意識を持ち、意図的に何もしない時間を作ることが重要です。自宅療養が退屈と感じられるようになれば、回復が近いサインといえます。

抗うつ薬は睡眠薬や抗不安薬などと異なり、効果が現れるまでに約2週間を要します。一方、吐き気や眠気などの副作用は服用初期から出やすいため、少量から徐々に増量していきます。増薬は当初から計画されたものであり、症状の悪化を意味するわけではありません。

症状の強さには日内変動があり、朝に最も辛く夕方に和らぐパターンが典型的です。回復の過程では日によって調子の波が生じますが、全体として回復傾向ならば、一喜一憂せず大らかに捉えることが大切です。社会復帰が見えてくると遅れを取り戻そうと無理をしがちですが、ほどよいさじ加減で活動しましょう。

抑うつ症状があっても、必ずしもうつ病とは限りません。双極症(躁うつ病)はうつ病と治療法が異なるため、過去に躁症状があった場合や抗うつ薬が効きにくい場合は特に注意が必要です。抑うつ症状で受診した患者の約16%が双極症であったとも報告されています。

うつ病の症状が改善しても抗うつ薬には再発予防効果があるため、自己判断での服薬中止は禁物です。長期間症状がない状態でも、薬を中止することで再発リスクが高まることが研究で示されており、中止には慎重な判断が求められます。

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