- 2026年3月29日
- 2026年6月18日
睡眠薬や抗不安薬とアルコール

睡眠薬や抗不安薬として処方されるベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZD)は脳内での作用のしくみにアルコールと共通点があります。どちらも脳の抑制性受容体(GABA-A受容体)に作用し、神経の興奮を和らげることで効果を発揮します。そのため「リラックスできる」「筋肉がゆるむ」「記憶があいまいになりやすい」「気持ちが高ぶったり、感情が出やすくなる」といった似た作用が現れます。
この共通のしくみは医療にも活かされており、アルコール依存症で断酒する際の離脱症状(不眠・発汗・手のふるえなど)の緩和にBZDが使用されています。
BZDの副作用として知っておきたいのは眠気やふらつきによる転倒リスク(特に高齢者)、日中の認知機能への影響、そして健忘(服薬した後の記憶が飛ぶ)などです。また、ごくまれに興奮・焦燥感が強まるといった逆説反応が起こることもあります。アルコールによる泣き上戸や怒り上戸をイメージするとわかりやすいでしょう。
さらに注意すべき点として長期使用時の薬への慣れ(依存形成)があります。厚生労働省のデータでは8か月未満の使用では5%、8か月以上の長期使用では43%に離脱症状が認められています。とはいえ依存しやすさは個人差が大きく、内服している全員が依存になるという意味ではありません。大切なのは自己判断で急にやめたり量を変えたりしないことです。ご心配な場合はまずかかりつけの医師にご相談ください。
